たろちゃんと学校


4年生に進級し、たろちゃんは「今度の先生めちゃいい先生。優しい。」と言い、とても喜んでいました。 そして、「4年生は絶対に学校休まない。」と話していたので、 問題は解決したように思え、私はすっかり油断してしまいました。
たろちゃんの小学校は4年生になると、コースがわかれます。 簡単に言うと、中学受験を視野に入れて進むスピードが速い進学コースと 標準的なスピードで進む通常のコースです。 たろちゃんは、進学コースでした。
そして、塾も宿題のやり方が変わりさらに内容が難しくなってきていました。
このような環境の変化に戸惑い、たろちゃんは次第にストレスを感じていったように思います。
特性上、白黒思考が強いので、問題が難しいとなると、なかなか宿題に取り掛かりませんでした。
そんなたろちゃんを見て、必死で宿題をするように声がけ、テスト対策の復習もやらせようと必死でした。
一方、たろちゃんは、環境の変化に加え苦手な運動会の集団行動、友達関係が仲のいい子達で分かれていくという変化にも 段々とついていけずストレスを抱えていたんだと思います。
未熟でバカ親な私は、そのことに気づいてやることができず 、たろちゃんが勉強についていけなくならないようにすることだけを考えていたのです。
そしてGWも最終日、ベッドに入ってすぐ、たろちゃんは突然泣き出したのです。
いつも言っていた3年生の頃の担任の先生の話をしながら、
「ぼくなんか生まれてこなければよかった。」
「もう学校に行きたくない。学校やめたい。」
突然のことで驚き、あまりにも泣くので私も胸が苦しくなり一緒に泣いてしまいました。
なぜ今、突然その先生のことを思い出したんだろう? もう担任の先生は変わって、あんなに喜んでいたのに。
それはまるで、ダムが壊れてたまっていた水が一気に流れ出たかのようでした。
その日は嫌だった思い出がフラッシュバックをしている様子だったので、 本当の理由はわからなかったのですが、そんな状態でそれでも学校に行けとは言えず、たろちゃんは翌日から学校へ行けなくなってしまいました。
わけがわからず、何もできず・・・。

この日を境に、私は改めて、たろちゃんの特性、支援について本格的に向き合うことになります。



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