たろちゃん、学校が怖いたろちゃんが小学校へ入学した時、ちょうど新型コロナが流行りだし世の中は大混乱。 外出に規制がかかっていました。 入学式は先送りになり、まずは自宅ででズームを使った授業が始まりました。 自宅ということもあり、たろちゃんは楽しそうにズーム授業を受けていました。 そして、5月下旬頃、ようやく入学式を迎えるのですが、そこからが苦難の始まり。 電車で3駅、小学校の入口まで一緒に登校しますが、そこから中へは入ろうとしません。 「怖い」といって頑なに拒否。こうなるともう気持ちの切り替えができず、ただただ時間だけが過ぎていく。その繰り返しの日々でした。 先生に声をかけてもらい、上級生のお姉ちゃんに声をかけてもらいするものの、効果なし。 どうして行けないのか、なぜこんなに怖がるのかわからず・・ 私も仕事にも行けずとてもイライラしていました。 ネット検索してみると、「母子分離不安」という言葉が目に入り、何かこれまでの自分の対処が間違っていたのかもしれないと思い 児童精神科を受診してみることにしたのです。 そこでは問診表を記入し、私と心理士さん、そしてたろちゃんと心理士さんとで面談をしました。 その結果、精神科のK先生は初見にもかかわらず、たろちゃんには発達障害の可能性があると言いました。 正直、なぜこの状況が発達障害なのか?、全く理解できず・・。 「次回発達検査をしてみてはどうか」ということで、その日はそこで終了。 受診後、なぜかたろちゃんは学校に登校できるようになりました。(学校までは送りますが、校内へ入っていけるようになったのです。) そして、夏休みになり、学校預かりのみ利用しているときのこと。 たろちゃんはやはり「学校が怖い。」と言って行き渋るようになります。 その時は、「先生が大きな声を出して友達を叱るのが怖い」とか、直接叱られることも多いようで よくいっていたのが、「何もしていないのに怒られる」でした。 そういうことが積み重なった為か、よく「学校が怖い」と言っていました。 それでも、友達と楽しく遊ぶ機会もあり、楽しく通えている様子もみえたのですが。 2学期になり、もう一度児童精神科を受診することになります。 そして今度はWISC検査をすることに。 その結果、たろちゃんは発達に凸凹があると言われました。 知的能力はどれも平均以上なのですが、知覚推移と処理速度が他の2項目に対してとても高くその差がありすぎるとのこと。 「障害」と聞いてとてもショックでしたし、何が問題なのかが、正直その時点でもまだよく理解できませんでした。 この検査結果から、たろちゃんは言語で相手に自分の気持ちを伝えたり表現することが苦手だということ、 また、聞こえたまま見たままで情報を受け取り、目に見えない相手の気持ちや暗黙の了解、場の空気を読むことが難しいこと、 そのせいで必要以上に相手の顔色を伺ってしまいとてもストレスを感じやすいいうことを伝えられました。 さらに重要なことは、特性により注意されることが多くなるため、自己肯定感が下がり頑張る意欲がなくなってしまう可能性が高く、そうならないように周りの配慮が必要だということも言われました。 たろちゃんにとって、学校は「常に緊張を強いられるとても疲れる場所」だったのです。 「先生、私はこれから何をしてあげればいいんですか?」私は思わず尋ねましたが、 「お母さんは何もしなくていいです。そのままでいいんです。」と言われてしまい、 、 結局どうすればいいのかわからず・・・ しばらくそのまま様子見となるのでした。 正確には、学校に登校できるようにさえなれば、後は年齢とともに自然に成長していくものなのか?と安直に考えていました。 実際は、学年が上がるにつれますます、たろちゃんの困りごとが深刻で複雑になっていくのですが。 鈍感な私は、この時はまだ知る由もありませんでした・・。 |